第39回N-Pネットワーク研究会

2024年 6月14日(金) 19:00~20:20 形式:Zoomによるオンライン配信

一般講演

座長:横浜市立大学大学院医学研究科 精神医学部門 講師 野本 宗孝 先生


かかりつけ医でもできる片頭痛診療の診断と薬物治療

日暮 雅一 先生

ほどがや脳神経外科クリニック 院長

第39回N-Pネットワーク研究会

この度は、このような場で発表の機会をいただきありがとうございます。
小生の方からは、片頭痛は意外に多いこと、本人や主治医が気づいていない場合も散見されます。そこで、片頭痛診療のポイントについて、いくつかお話できれば幸いです。主には、患者さんやかかりつけ医向けの内容となっております。目に見えない頭痛の診断および頻度重症度をどう見極めるか。また状況に応じた治療選択はどのようなものがあるのかご説明いたします。3年前に上市されたエムガルティおよび2年前に上市されたレイボーについても、簡単に触れたいと思います。

麻雀と脳 ~知能とは何か~

東島 威史 先生

横須賀市立うわまち病院 脳神経外科 第二科長

第39回N-Pネットワーク研究会

知的活動を伴う余暇活動は認知症予防にも効果的であり、高齢化が進む先進国諸国で注目されている。麻雀はそれに加えてコミュニケーションツールとしての機能にも優れ、メンタルヘルスなどの向上にも寄与している。そうしたポジティブな効果が発達過程における子供にもあるのかどうかを、麻雀を始めたての子供の知能指数を追うことで探索した。その結果を基に、知能指数を上昇させる要因とは何か、そもそも知能とは何かを考察する。

特別講演Ⅱ

座長:メモリーケアクリニック湘南 院長 内門 大丈 先生


認知症とパーキンソン病を地域で支える
~「もの忘れ外来専門センター」と「福岡パーキンソン病診療センター」を通じた多職種連携の取り組み~

馬場 康彦 先生

福岡大学医学部 脳神経内科講座 主任教授

第39回N-Pネットワーク研究会

福岡大学病院では認知症とパーキンソン病に対して、各々「もの忘れ外来専門センター」と「福岡パーキンソン病診療センター」を開設し、多職種協働で両疾患の多角的かつ包括的な診療を目指している。
福岡大学病院には認知症疾患医療センターが設置されており、物忘れ外来専門センターはその診療業務を担っている。診療は脳神経内科医3名と精神科医3名の計6名で担当しており、認知症看護認定看護師1名、臨床心理士1名、薬剤師1名、栄養士1名の多職種連携によって、外来診療だけではなく認知症・せん妄ケアチームによる入院患者の対応、リエゾンとの連携、せん妄やBPSDに対するケアの助言などを行っている。また,もの忘れ看護相談窓口を開設し精神保健福祉士や地域連携室担当看護師とともに電話や対面での相談業務、受診医療機関や介護施設の紹介なども行っている。福岡パーキンソン病診療センターは脳神経内科医2名、脳神経外科医1名、消化器外科医1名、歯科医1名、パーキンソン病専門看護師3名、臨床心理士1名、薬剤師2名、理学療法士2名、作業療法士2名、言語聴覚士3名、栄養士1名の計19名の多職種連携によって運営されている。当センターではパーキンソン病や類縁疾患の一般的な診断と治療だけではなく、嚥下・発声訓練やリハビリ体操などの動画配信、オンライン健康講座、パーキンソン病ダンスカフェなど、在宅生活を支援する取り組みを行っている。
認知症やパーキンソン病の方々との共生を目指して、これからも更に地域医療に貢献したいと考えている。

NPネットワーク研究会 世話人 (敬称略 50音順)

【世話人一覧】

共同代表世話人
・内門 大丈(メモリーケアクリニック湘南)
・馬場 康彦(福岡大学医学部 脳神経内科学 主任教授)
副代表世話人
・井上 祥 (株式会社メディカルノート 代表取締役・共同創業者、大阪大学招聘准教授)
・水間 敦士(東海大学医学部内科学系神経内科学 准教授)
世話人
・笠貫 浩史(聖マリアンナ医科大学 神経精神科学教室 教授)
・野本 宗孝(横浜市立大学医学部 精神医学教室 講師)
・日暮 雅一(ほどがや脳神経外科クリニック 院長)
世話人兼・会計監査
・秦 光一郎(株式会社メドベース)
・竹中 一真(株式会社メドベース)
顧問
・繁田 雅弘(東京慈恵会医科大学 名誉教授)
・瀧澤 俊也(神奈川リハビリテーション病院 脳神経センター長)
・菱本 明豊(神戸大学大学院医学研究科 精神医学分野 主任教授)
・水間 正澄(昭和大学 名誉教授)
・村山 繁雄(大阪大学非常勤特任教授)
・高橋 雅道(東海大学医学部 脳神経外科 領域主任教授)
名誉顧問
・小阪 憲司 (横浜市立大学 名誉教授)
【第39回N-Pネットワーク共催会社】
・第一三共株式会社